2019/03/25 カテゴリー:コラム
by himawari-staff
4月から始まる働き方改革の影響でしょうか、有給についてご相談を受ける事が増えています。
①半日単位の有給の時間の”半日”の分け方がわからない
②パートの有給を知らなかったもしくは今まで取得をさせていない
③時間給を認めているのだけれど、就業規則に記載をしておらず、労使協定も締結していない
などなど。
まず①半日単位ですが、そもそも有給は原則として1労働日、つまり暦日を単位としています。会社が認めた場合には例外的には半日で取得させてもよいとされています。
導入する場合は当然就業規則に明記しないといけない訳ですが、ただ半日単位を認めるとしか記載しなかった場合、例えば年間20日の有給を持った社員だと、理屈上では40回も半日有給を取得できてしまう事になりますよね。
ですので5日を上限にといった制限を就業規則で設けることは可能です。そもそも会社の承認が前提なのですから、半日の取得日数を制限とする事は全く問題ないのです。
次に半日単位をどう分けるかですが、労働時間÷2で分けるのか、はたまた午前午後で分けるのか、特に決まりは有りません。
ただ、午前午後で分ける場合は、例えば午前休を始業時刻の午前8時30分から正午までの3時間30分、午後休を休憩明けの午後1時から終業時刻の午後5時30分までの4時間半とした場合、「午後休の方が得」と午後休ばかりを申請される可能性があります。
また半休を取った日に残業となった場合はどうしましょう?午前中を休んだ為に残業になってしまった場合でも、残業代は支払わないといけません。ですので、午前休、午後休の取得回数を具体的に定めたり、「半休以上の時間を勤務した場合は、その日は半休取得と認めない」と規程する会社もあります。
次に②パートの有給ですが、認識している会社、全く知らない会社、知っているけど与えていない会社と様々な印象です。
パートでも週に5日勤務していれば、付与される有給日数はフルタイムの社員と全く同じですし、週に1日にしか勤務しないパートにも有給は発生します。
そして勤務日数や時間が不規則なパートの有給1日分はどう計算したらよいのか?などの相談もよく受けます。
③時間給ですが、朝の1、2時間だけ遅く、午後の1、2時間だけ早くと、ちょっとした用事に使える時間給は職員にとっては非常に使い勝手がいい有給かもしれません。管理は大変ですが、弊所の顧問先でも多くはないですが導入している会社はあります。
時間給は従業員の過半数代表者と「労使協定」を締結しないと認められません。そして上限は1年間で5日までと決まっています。
ここをキチンと守った上で時間給の有給は運用する必要があります。
今後もまだまだ注目されるであろう有給休暇。今の時代は職員の方も色々と勉強しています。会社が知らなかったでは済まされません。
不明点などがありましたら弊所まで。お気軽にご相談ください。