2025/10/06 カテゴリー:コラム
by himawari-staff
◆Vol.67 理念と評価を結びつける面談の工夫
評価面談は結果を伝えるだけの場ではなく、社員の成長を支援する大切な時間です。この面談に「経営理念」を取り入れることで、評価が単なる点数の説明ではなく、組織の価値観を共有する場へと変わります。
まず効果的なのは、評価結果を理念に結びつけて伝えることです。例えば「今回の提案は、当社の理念である“挑戦を恐れない姿勢”をよく体現していたね」と言えば、社員は自分の行動が理念につながっていると実感できます。単なる成果の評価よりも大きな納得感を得られるでしょう。
次に、改善点を伝える際も理念を軸にすると前向きな対話ができます。「顧客第一の理念に照らすと、ここをもう少し工夫できるね」と伝えれば、指摘が否定ではなく“理念に沿った成長への助言”に変わります。社員は指導を素直に受け止めやすくなります。
さらに、面談の最後に「理念と自分の仕事をどう結びつけたいか」を社員自身に語ってもらうことも効果的です。自ら言葉にすることで理念の理解が深まり、日常の行動に落とし込みやすくなります。ある企業ではこの工夫を取り入れた結果、社員が自分の強みを理念と絡めて説明できるようになり、主体性が高まりました。
理念を面談に取り入れることは、評価を「制度のための行為」から「理念を共有し成長を促す対話」へと進化させます。評価と理念をつなぐ面談は、社員と組織を同じ方向に導く大切な仕組みなのです。