2025/11/01 カテゴリー:コラム
by himawari-staff
◆Vol.93 これまでの評価制度づくりの振り返り
8月から9月にかけては「評価制度の仕組みや運用」、10月は「経営理念との融合」をテーマに見てきました。ここで改めて、評価制度づくりの基本を振り返り、全体像を整理しておきましょう。
評価制度づくりの出発点は「目的の明確化」です。単なる人事管理の仕組みではなく、社員の成長を支え、組織を強くするための制度であることを最初に定めることが重要です。この視点がぶれると、制度は形骸化してしまいます。
次に必要なのは「評価基準の具体化」です。「積極性」「協調性」といった抽象的な言葉では解釈が分かれるため、「会議で月2回以上意見を述べる」など行動レベルでの基準に落とし込む工夫が求められます。これにより評価の公平性が高まり、社員の納得感も得られます。
さらに、制度を運用する際には「対話」と「フィードバック」が欠かせません。評価面談を単なる結果通知ではなく、成長を支援する場に変えることで、制度は人を育てる仕組みとして機能します。
そして10月に扱った「経営理念との融合」も、制度を根づかせる大きなポイントでした。理念を基準に取り入れることで、評価は単なる数字ではなく「会社の価値観を伝える仕組み」へと進化します。
評価制度は、基準・対話・理念を三本柱に据えることで、組織と社員を同じ方向へ導く力を発揮します。振り返りを通じて、この全体像を改めて確認することが、次の一歩を踏み出すための土台となります。