2025/08/31 カテゴリー:コラム
by himawari-staff
◆Vol.31 評価制度で描く明るい未来のビジョン
評価制度は、「過去の行動を査定するもの」と捉えられがちです。しかし本来の役割は、それだけにとどまりません。評価制度は、社員一人ひとりの成長を後押しし、組織全体の未来を描くための“道しるべ”となる存在です。これからの時代にふさわしい評価制度とは、「何ができたか」ではなく、「何を目指すか」を共に描くものであるべきです。
まず、制度づくりの出発点は「どんな未来をつくりたいのか」というビジョンの明確化です。経営者が思い描く理想の組織像、実現したい価値、社会に対して果たしたい使命。そうした“未来から逆算した”ビジョンを言語化することが、評価制度を単なる業務ツールではなく、組織文化を形づくる装置へと進化させてくれます。
たとえば、組織の目指す姿が「挑戦を楽しむチーム」であれば、その行動を引き出す評価項目を設計することができます。「新しいことに挑戦したか」「改善に取り組んだか」「前向きな提案を行ったか」など、未来を創るための行動に光を当てていくことが制度設計のポイントです。
制度が未来志向であることは、社員にも大きな影響を与えます。目の前の点数を取るためではなく、自分の可能性を広げるために動ける。評価が、個々のビジョンと組織のビジョンを結びつける役割を果たせば、社員は“組織に所属する人”から“組織の未来を担う人”へと変わっていきます。
さらに、評価の場を「対話の時間」として捉えることも大切です。面談では過去の出来事だけでなく、「これからどうなっていきたいか」「どんな挑戦をしてみたいか」といった未来に目を向けた対話を重ねていく。評価制度が、成長と希望のストーリーを紡ぐ時間になれば、社員のエンゲージメントは大きく高まります。
もちろん、制度の運用には誠実さと継続性が求められます。どれだけ立派な仕組みを作っても、使われなければ意味がありません。そして、最初から完璧な制度はありません。運用の中で見えてくる課題に向き合い、少しずつ改善を重ねていく——その過程こそが、組織の成熟を支えていきます。
評価制度は、過去を振り返る鏡ではなく、未来を映すレンズでもあります。社員一人ひとりの目に「この会社で、もっとやってみたい」「自分の成長が、組織の力になる」と映るような、希望と可能性を含んだ制度。そんな制度づくりから、明るい未来ははじまっていきます。