2025/10/08 カテゴリー:コラム
by himawari-staff
◆Vol.69 理念に共感する人材の採用術
経営理念を組織の中心に据えるなら、採用の段階から理念に共感できる人材を見極めることが大切です。スキルや経験だけでなく、価値観の一致があってこそ、入社後に力を発揮し長く活躍できる人材となります。
まず効果的なのは、採用広報の段階で理念を明確に打ち出すことです。ホームページや採用パンフレットに理念を掲げるだけでなく、実際の社員が理念をどのように体現しているかを具体的に紹介すると、応募者は「この会社で働くイメージ」を描きやすくなります。
次に、面接ではスキルチェックに偏らず「価値観を確認する質問」を取り入れることが有効です。例えば「これまでの仕事で大切にしてきた考え方は?」「挑戦を求められた場面でどう対応したか?」といった問いかけを通じて、理念との親和性を測ることができます。
さらに、選考プロセスに現場社員を巻き込むのも効果的です。現場で働く社員が応募者と対話することで、理念や風土に馴染めるかどうかを肌感覚で判断できます。ある企業では、最終面接の前に「理念共有セッション」を設け、応募者と社員が理念について語り合う機会をつくったところ、入社後のミスマッチが大幅に減少しました。
理念に共感する人材を採用することは、組織にとって大きな投資です。価値観が共有できる仲間が集まれば、理念は自然と浸透し、強い組織文化を育てていく力となるのです。